製図革命児CAD
Computer Aided Design & Draft。CADは、細かい図面引きと長年の経験を必要とした手作業の製図や設計の世界から、少しの基本知識さえがあれば、プロ並みの製図や設計図面を引ける、いわゆる「製図革命」をもたらしました。
現在、CADを利用したコンピュータによるデザイン設計は、機械・設備・電気・建築・土木業界から、インテリア業界、アパレル業界、そして福祉分野まで幅広く利用されることになってきています。求人欄には、CADを使いこなせることを条件にする仕事が必ず掲載されています。
そこで、CADをある程度使いこなせる場合に、どのような仕事につくことができるのかをみていきたいと思います。
CADと仕事
まずCAD技術を身につけることで、CADオペレーターやCAD技術設計者などとして、会社企業の特定分野で正社員やアルバイターとして、あるいは、独立開業者として、働くことになります。会社企業の特定分野で、CADオペレーターとしてCAD技術をいかす場合には、給与面でも優遇されます。人材派遣会社などを通じて仕事をみつける場合には、CAD技術者の報酬は時給制の場合が多いのですが、通常の時間制の仕事報酬よりも、数百円高いのが普通です。また、在宅CAD技術者の報酬は、基本的には1図面いくらという報酬設定になっているところが多いようです。
CADは、確かに基本知識をみにつけたばかりの人でも、時間をかければプロに近い製図などを作成することが可能ですので、「在宅CADで高収入」といった宣伝文句に引かれて、専門学校や通信指導などをとる人が増えています。しかし、実際には、CADは、上級者と初級者の違い、とくに入力速度の差がでてくる技術職分野です。特に,CADの分野で求人が最も多いのが、CADオペレーターの仕事、つまり手書きの図面をCADソフトに複写(トレース)する仕事で、基本的には図面単価で報酬が支払われることになっているために、入力がはやい上級者ほど報酬が大きくなります。ですから、「在宅CADで高収入」ということで通信指導などで学習したとしても、すぐに独立開業ができると考えるのは早計で、やはりそれなりの経験を時給制の会社に努めることで積んでいくことが通常の場合必要となります。現在は、印刷業界の世界もDTPという、パソコンだけで前提を処理する場合が多くなっていますが、在宅,CADの世界も同様で、インターネットを通して、製図のやりとりが中心となっています。SOHOが活躍できる分野です。
企業内のCADの仕事をみてみよう
会社企業に時給制で採用される場合、具体的にはCADでどのような仕事をこなしていくのかを例を上げながらみてみましょう。
ある建設コンサルタントでは、AUTO-CADを使った土木図面などの修正が仕事となっています。機械の設計や製図を仕事内容とする機械設備会社もあります。某化学工業会社では、CATIAを利用した作図、データ管理、工場とのやりとりが主な仕事内容となっています。また、ある機械工場会社では、輸送機器のエンジン設計、図面作成やそれに付随する書類の作成が仕事内容になっています。使用ソフトは、CATIAとなっています。また、ステージ設営請負会社では、特定のCADソフトを使って、ステージや会場の図面の修正、手書きの図面のトレースが仕事内容となっています。ある自動車会社では、デザイン部門のアシスタントとして、自動車の内装外装のデザイン業務及びデザイナーとの打ち合わせが仕事内容となっています。
CADソフトはさまざま
このように、さまざまな業種が、図面の設計、製図、トレース業務などの仕事をCADを操作できる人を対象として、求人募集しています。ただし、ここでも分かるように、CADソフトにも複雑の種類があり、操作法やできる内容に多少の違いが出てきます。体得したCADの種類がどのようなもので、求人募集されているのはどのような種類のCADソフト体得者かも、CADをいかす仕事を探す場合にも重要な情報となります。そこで、ここで、主要なCADソフトを概観しておきましょう。
AUTO-CAD
2次元CADで、高度な寸法記入を可能とし、操作性にもバージョンアップごとに利便性を上げています。多くの現場で採用されています。
JW-CAD
DOS版で人気を博したCADが、Windowsなどに移植されたものです。線種などの細かいカスタマイズが可能です。また、独自のファイル形式のほか、他の多くのファイル形式の読み込みと保存が可能です。
Vectorworks& Renderworks
これも会社企業ではよく取り入れられています。2D、3D、ワークシート、データベースまで備えた多機能なCADソフトです。Windows、Macの両方対応している点でも人気があります。データの互換性も強力で、1つのソフトで一貫した製作を可能にしています。
TurboCAD
老舗のCADソフトで、長年の使用の中で進化を遂げ、プロユーザーから愛用されてきました。
CATIA
米国フォード社が自動車の設計・エンジニアリングのグローバル標準にしたことで一躍有名になったCADソフト。製品開発を一手に担う高機能化が売りです。CATIAは、自動車、航空宇宙、造船、エレクトロニクス、装置設計、ファッションデザインにわたる幅広い業種で活用されています。
CADに関する認定試験
さて、ここで、CADに関する認定試験をみておきましょう。
CAD利用技術者認定試験には、基礎試験、2級、1級があります。
基礎試験は、インターネットに接続した環境で、コンピュータを利用した試験で、筆記試験のみです。CADシステムを理解するうえでの基本的な知識を試す試験内容となっています。2級は、CADに関する専門知識(CADシステム、製図)とCADシステムを利用し設計・製図業務を行ううえで必要な知識を修得しているかどうかを試す試験内容で、筆記のみです。1級は、建築系CADに関する専門知識および技能を修得しているかどうかを試す試験です。1級の場合には、受験資格が、2級取得者か、過去の1級合格者に限られます。
3次元CAD利用技術者認定試験には、2級、準1級、1級の試験が用意されています。CADシステム(製造・機械系)を利用したモデリング・設計・製図などの業務に従事する人、および、3次元CADシステムの周辺業務に従事している人を対象にした試験です。準1級は、3次元CADシステム(製造・機械系)を利用したモデリング・設計・製図などの業務に従事することを目指している人、もしくは従事して間もない人を想定した試験内容となっています。受験資格として、2級合格年度の翌々年度以内である必要があります。1級は、3次元CADシステム(製造・機械系)を利用して、モデリング・設計・製図などの業務に従事して半年以上の実務経験を有する人を想定した試験内容となっています。受験資格として、2級合格年度の翌々年度以内である必要があります。
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